抗ウイルスヌクレオシド化合物
专利摘要:
一般式(I)又は(II)(式中、R1、R2、B及びVは、本明細書と同義である)で示される化合物は、C型肝炎ウイルスNS5Bポリメラーゼ阻害剤である。同じく、HCV感染を処置し、そしてHCV複製を阻害する組成物及び方法が、開示されている。 公开号:JP2011505351A 申请号:JP2010535494 申请日:2008-11-27 公开日:2011-02-24 发明作者:サン,ツィリ;スミス,ディビッド・バーナード;ブックサー,ブレット・シー;ヘッカー,スコット・ジェイ;レディ,ケイ・ラジャ 申请人:リガンド・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッドLigand Pharmaceuticals,Inc.; IPC主号:C07H19-11
专利说明:
[0001] 本発明は、効率的に経口吸収されて、肝臓内で対応するリン酸化ヌクレオシドを高レベルで産生するヌクレオシド誘導体に関する。該一リン酸は、C型肝炎ウイルス(HCV)複製を阻害する各三リン酸に変換することができ、HCV感染を処置するのに有用となる。] [0002] 近年、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を処置するために、NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤を同定することに、大きな関心が寄せられてきた。この分野の研究者からの初期の報告には、あまり大きくない有効性が記載されたが、チンパンジーにおけるMK-0608の評価結果をMerckが発表した時に、この種類の薬剤の途方もなく大きな可能性が明らかとなった(Olsen, D. B.; Carroll, S. S.; Davies, M. E.; Handt, L.; Koeplinger, K.; Zhang, R.; Ludmerer, S.; MacCoss, M.; Hazuda, D. J. Robust suppression of viral replication in HCV infected chimpanzees by a nucleoside inhibitor of the NS5B polymerase. Antivir. Ther. 2006, 11(5, Suppl.): S7.(15th InternationalHIVDrug Resistance Workshop, June 13-17, 2006; Sitges, Spain.))。この研究では、2mg/kg/日で7日間の静脈内投与により、ウイルス力価の減少が5log10を超えた。] [0003] 開発に進められた他の薬剤では、そのような劇的な有効性が実現されなかった。例えばNM283(Idenix、近年に中止)では、チンパンジーにおけるウイルス力価の減少がわずか1.15log10であった(16.6mg/kg/日で7日間)(Standring D. N.; Lanford R.; Wright T.; Chung R. T.; Bichko V.; Cretton-Scott E.; Pan-Zhou X.; Bergelson S.; Qu L.; Tausek M.; Bridges E.; Moussa A.; Storer R.; Pierra C.; Benzaria S.; Gosselin G.; La Colla P.; Sommadossi J. P. NM 283 has potent antiviral activity against genotype 1 chronic hepatitis C virus(HCV-1) infection in the chimpanzee. J. Hepatology, 2003, 38, (Supp 2), 3)。第二相試験で、R1626(Roche)1500mgを1日2回14日間投与すると、血清ウイルス力価の減少中間値が1.2log10に達した(Roberts, S.; Cooksley, G.; Shaw, D.; Berns, H. K.; Brandl, M. T.; Fettner, S. H.; Hill, G.; Ipe, D.; Klumpp, K.; Mannino, M.; O'Mara, E.; Tu, Y.; Washington, C. B., Interim results of a multiple ascending dose study of R1626, a novel nucleoside analog targeting HCV polymerase in chronic HCV patients. 41st Annual Meeting of the European Association for the Study of the Liver, Vienna, April 26-30, 2006)。] [0004] ] [0005] これらの薬剤は全て、良好な血漿ヌクレオシドレベルを示し、これらの薬剤間の有効性の差は、リン酸化速度の差、及び得られた肝臓中三リン酸レベルの差によるものと思われる。低速の初期ヌクレオシドリン酸化を避ける一方法は、ヌクレオシド一リン酸のプロドラッグを利用することである(キナーゼバイパス)。多数のプロドラッグが、この目的で検討されたが、インビボで一リン酸の経口生物学的利用度及び細胞内送達を達成するものは、ほとんど示されなかった。] [0006] そのようなプロドラッグの1種が、アリールアミダート(McGuigan)類である。これらのプロドラッグは、インビトロでははっきりとした一リン酸の細胞内送達を示したが、インビボ使用ではほとんど報告されていない(それとは対照的に、ホスホン酸での実績は、より良好であった)。McGuiganによる注目すべき一報告には、アバカビルのアリールアミダートプロドラッグの、カニクイザルでの薬物動態評価が詳述されている(McGuigan, C.; Harris, S. A.; Daluge, S. M.; Gudmundsson, K. S.; McLean, E. W.; Burnette, T. C.; Marr, H.; Hazen, R.; Condreay, L. D.; Johnson, L.; De Clercq, E.; Balzarini, J. Application of phosphoramidate pronucleotide technology to abacavir leads to a significant enhancement of antiviral potency. J. Med. Chem. 2005, 48, 3504-3515)。この文献には、そのプロドラッグが、静脈内投与の際に、極めて急速に血漿からクリアランスされることが報告されている。アリールアミダートプロドラッグは、インビトロでの特徴づけで数多く使用されているにもかかわらず、インビボでの特徴づけについての他文献の報告が不足していることから、このプロドラッグがインビボ使用に成功するほど十分に安定していないことが示唆される。] [0007] 肝臓を標的とする別種の一リン酸プロドラッグが、環状1−アリール−1,3−プロパニルエステル(HepDirect)プロドラッグである(Erion, M. D.; Reddy, K. R.; Boyer, S. H.; Matelich, M. C.; Gomez-Galeno, J.; Lemus, R. H.; Ugarkar, B. G.; Colby, T. J.; Schanzer, J.; Van Poelje, P. D. Design, synthesis, and characterization of a series of cytochrome P(450) 3A-activated prodrugs (HepDirect prodrugs) useful for targeting phosph(on)ate-based drugs to the liver. J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 5154-5163; Erion, M. D.; van Poelje, P. D.; Mackenna, D. A.; Colby, T. J.; Montag, A. C.; Fujitaki, J. M.; Linemeyer, D. L.; Bullough, D. A. Liver-targeted drug delivery using HepDirect prodrugs, J. Pharmacol. Exp. Ther. 2005, 312, 554-560)。HepDirectリン酸プロドラッグの1種であるMB07133は、ヒトの臨床試験に進められた(Boyer, S. H.; Sun, Z.; Jiang, H.; Esterbrook, J.; Gomez-Galeno, J. E.; Craigo, W.; Reddy, K. R.;Ugarkar, B. G.; MacKenna, D. A.; Erion, M. D. Synthesis and characterization of a novel liver-targeted prodrug of cytosine-1-β-D-arabinofuranoside monophophate for the treatment of hepatocellular carcinoma. J. Med. Chem. 2006, 49, 7711-7720)。MB07133は、シタラビン5’−O−一リン酸(araCMP)のプロドラッグである。] [0008] ] [0009] 近年になりRocheの科学者は、カルディフ大学(Cardiff University)でMcGuiganと共同研究して、4’−アジドウリジンのアリールアミダート一リン酸プロドラッグの合成及び評価を報告した(Perrone, P.; Luoni, G. M.; Kelleher, M. R.; Daverio, F; Angell, A.; Mulready, S.; Congiatu, C; Rajyaguru, S.; Martin, J. A.; Leveque, V.; Le Pogam, S.; Najera, I.; Klumpp, K.; Smith, D. B.; McGuigan, C. Application of the phosphoramidate ProTide approach to 4'-azidouridine confers sub-micromolar potency versus hepatitis C virus on an inactive nucleoside. J. Med. Chem. 2007. 50, 1840-1849)。R1479(R1626の親ヌクレオシド)は、細胞を基にしたレプリコンアッセイにおいて相応の効力に達したが、4’−アジドウリジンは、その三リン酸ではRdRpの阻害剤として同様の効力を有したにもかかわらず、不活性である(Smith, D. B.; Martin, J. A.; Klumpp, K.; Baker, S. J.; Blomgren, P. A.; Devos, R.; Granycome, C.; Hang, J.; Hobbs, C. J.; Jiang, W.-R.; Laxton, C.; Le Pogam, S.; Leveque, V.; Ma, H.; Maile, G.; Merrett, J. H.; Pichota, A.; Sarma, K.; Smith, M.; Swallow, S.; Symons, J.; Vesey, D.; Najera, I.; Cammack, N. Design, synthesis and antiviral properties of 4'-substituted ribonucleosides an inhibitors of hepatitis C virus replication: the discovery of R1479. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2007 17:2570.)。4’−アジドウリジンの特定のアリールアミダート一リン酸プロドラッグは、レプリコン活性を示すため(0.22μMと低いEC50)、最初のリン酸化ステップが、問題のステップであることが示された。このプロドラッグのインビボ評価は、報告されていない。] [0010] ] [0011] ] [0012] 本発明は、4’−アジドウリジン、4’−アジドシチジン及び1−((2R,3R,4S,5R)−5−アジド−3,4−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−テトラヒドロフラン−2−イル)−4−アルキルアミノ−1H−ピリミジン−2−オンの、5’−O−[4−(R,S)−(ヘテロ)アリール−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]誘導体、並びにそれらのジアシル誘導体を対象とする。本発明の化合物は、式IもしくはII:] [0013] ] [0014] (式中、Vは、フェニル又はピリジニルであり、前記フェニル又はピリジニルは、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、又はシアノからなる群から選択される置換基1〜3個で場合により置換されており; Bは、] [0015] ] [0016] であり; R1及びR2は、独立して、H及び/又はCOR4から選択され; Yは、O又はNHであり; R3は、C1〜C6アルキル又はCOR4であり;そして R4は、C1〜6アルキル、C1〜3アルコキシ−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜3アルキル、C1〜6アルコキシ又はヘテロアリールであり、ここでヘテロアリールは、窒素、酸素もしくは硫黄から選択されるヘテロ原子を1もしく2個含む5員環、又はピリジンもしくは窒素原子を1もしくは2個含む6員環である)、又は薬学的に許容しうるその塩の構造を有する。] [0017] 本発明は、更に、式Iで示される化合物を単独で、又は他の抗ウイルス化合物及び/もしくは免疫調節剤と一緒に用いる、HCV感染を処置する方法を提供する。本発明は、更に、HCVの複製を阻害する方法を提供する。本発明は、更に、HCV感染を処置するのに有用な式Iを含む組成物を提供する。] [0018] 本明細書で用いられる語句「a」又は「an」の物体は、その物体の一つ以上を指し、例えば、化合物は、一つ以上の化合物又は少なくとも一つの化合物を指す。そのため、用語「一つ」、「一つ以上」、及び「少なくとも一つ」は、本明細書では互換可能に用いることができる。] [0019] 本明細書においては、特許請求の範囲の移行部又は本体部でも、用語「含む」及び「含んでいる」は、非限定的意義を有するものと解釈すべきである。すなわちその用語は、語句「少なくとも有する」又は「少なくとも含む」と同義に解釈すべきである。化合物又は組成物に関連して用いられる場合、用語「含んでいる」は、その化合物又は組成物が、少なくとも引用された特徴又は成分を含むが、更なる特徴又は成分も含んでいてよいことを意味する。] [0020] 本発明の化合物を投与する対象が特別な傷害状態である必要がないことは、理解されよう。事実、本発明の化合物を、症状の発症前に予防的に投与してもよい。用語「治療の」、「治療上」、及びこれらの用語の置換は、治療的、緩和的及び予防的使用を包含するために用いられる。つまり本明細書で用いられる「症状を処置又は軽減する」は、本発明の化合物を投与した患者の症状が、そのような投与を受けていない患者の症状に比較して、低減、予防、及び/又は回復することを意味する。] [0021] 式Iで示される化合物は、互変異性を示す。互変異性化合物は、2種以上の互換可能な化合種として存在することができる。プロトトロピック互変異性体は、2種の原子間で共有結合した水素の移動により得られる。互変異性体は、一般に、平衡状態で存在し、各互変異性体を単離しようと試みると、通常は、化学的及び物理的性質が化合物の混合物と一致した混合物が生成する。平衡の位置は、分子内の化学的特徴に依存する。例えば、多くの脂肪族アルデヒド及びケトン(例えば、アセトアルデヒド)では、ケト型が多くを占めるが、フェノールでは、エノール型が多くを占める。一般的なプロトトロピック互変異性体としては、 が挙げられる。後者の2種は、ヘテロアリール及び複素環では特に一般的であり、本発明は、該化合物の互変異性体形態の全てを包含する。] [0022] 本明細書で用いられる技術的及び科学的用語は、他に定義がなければ、本発明が属する技術分野の当業者に一般に理解される意義を有する。本明細書では、当業者に公知の様々な方法論及び材料が参照される。薬理学の一般原理を示す標準的参考資料としては、Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 10th Ed., McGraw Hill Companies Inc., New York (2001)が挙げられる。これらの化合物を製造するのに用いられる出発原料及び試薬は、商業的供給業者(例えば、Aldrich Chemicals Co.,)から入手できるか、又は参考文献に示された手順に従って、当業者に公知の方法により製造される。以下の記載及び実施例で参照される材料及び試薬などは、他に断りがなければ、商業的供給元から得ることができる。一般的合成手順は、専門書、例えば、Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis; Wiley & Sons: New York, Volumes 1-21; R. C. LaRock, Comprehensive Organic Transformations, 2nd edition Wiley-VCH, New York 1999; Comprehensive Organic Synthesis, B. Trost and I. Fleming (Eds.) vol. 1-9 Pergamon, Oxford, 1991; Comprehensive Heterocyclic Chemistry, A. R. Katritzky and C. W. Rees (Eds) Pergamon, Oxford 1984, vol. 1-9; Comprehensive Heterocyclic Chemistry II, A. R. Katritzky and C. W. Rees (Eds) Pergamon, Oxford 1996, vol. 1-11;及び Organic Reactions, Wiley & Sons: New York, 1991, Volume 1-40 )に記載されており、当業者にはよく知られているであろう。] [0023] 本発明の一実施態様において、一般式I又はII(式中、R1、R2、B及びVは、本明細書の上記のとおりである)で示される化合物が提供される。語句「本明細書の上記と同義である」は、先に提示された各群の最も広範の定義を指す。以下に示される他の全ての実施態様において、各実施態様で表すことができるが明確に定義されない置換基は、先に提示された最も広範囲の定義を有する。] [0024] 本発明の第二の実施態様において、Bが、B−1である、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0025] 本発明の第三の実施態様において、Bが、B−1であり、Vが、場合により置換されているフェニルであり、そしてR1及びR2が、独立して、水素又はC1〜6アルキルである、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0026] 本発明の第四の実施態様において、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0027] 本発明の第五の実施態様において、Vが、場合により置換されているフェニルであり、そしてBが、B−1である、一般式Iによる一般式IIで示される化合物が提供される。] [0028] 本発明の別の実施態様において、Bが、B−1であり、そしてVが、場合により置換されているピリジニルである、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0029] 本発明の更に別の実施態様において、Bが、B−1であり、Yが、NHであり、そしてR3が、C1〜6アルキル又はR4COである、一般式Iで示される化合物が提供される。これらの官能基化プリンは、ウリジン部分のプロドラッグとして働く可能性があり、親油性を最適化し、水素結合供与体の官能性をマスキングするのに有用となりうる。つまり4−アシルオキシ及び4−アルコキシカルボニルオキシ誘導体は、適切なプロドラッグである。更に、シチジン一リン酸の特定の類似体が、細胞内でウリジン一リン酸の対応する類似体に脱アミノ化されることは、公知である(Murkami, E.; Niu, C.; Bao, H.; Steuer, H. M. M.; Whitaker, T.; Nachman, T.; Sofia, M. A.; Wang, P.; Otto, M. J.; Furman, P. A., The Mechanism of Action of β-D-2'-C-Methylcytidine Involves a Second Metabolic Pathway Leading to β-d-2'-C-Methyluridine 5'−Triphosphate, a Potent Inhibitor of the Hepatitis C Virus RNA-Dependent RNA Polymerase. Antimicrob. Agents Chemotherapy, 2008, 52, 458-464)。それゆえ、4−O−アルキル及び4−N−アルキル誘導体も、ウラシル塩基の代替物となる。] [0030] 本発明の第六の実施態様において、Bが、B−2である、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0031] 本発明の第七の実施態様において、Bが、B−2であり、そしてVが、場合により置換されているフェニルである、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0032] 本発明の別の実施態様において、Bが、B−2であり、そしてVが、場合により置換されているピリジニルである、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0033] 本発明の第八の実施態様において、Bが、B−3である、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0034] 本発明の第九の実施態様において、Bが、B−3であり、そしてVが、場合により置換されているフェニルである、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0035] 本発明の別の実施態様において、Bが、B−3であり、そしてVが、場合により置換されているピリジニルである、一般式Iで示される化合物が提供される。] [0036] 本発明の第十の実施態様において、表1の化合物9〜61及び62からなる群から選択される化合物が提供される。] [0037] 本発明の第十一の実施態様において、4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−プロピオナート;4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−バレロアート;及び4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−イソバレロアートからなる群から選択される化合物が提供される。] [0038] 本発明の第十二の実施態様において、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物の治療有効量を、必要とする患者に投与することを含む、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患を処置する方法が提供される。更に、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物の、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患の処置における抗ウイルス薬としての使用が提供される。] [0039] 本発明の第十三の実施態様において、少なくとも1種の免疫系調節剤及び/又はC型肝炎ウイルス(HCV)の複製を阻害する少なくとも1種の抗ウイルス薬の治療有効量を、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物と共に、必要とする患者に併用投与することを含む、HCVに起因する疾患を処置する方法が提供される。更に、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患の処置における少なくとも1種の免疫系調節剤及び/又はHCVの複製を阻害する少なくとも1種の抗ウイルス薬との併用での、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物の使用が提供される。] [0040] 本発明の第十四の実施態様において、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子又はコロニー刺激因子の治療有効量を、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物と共に、必要とする患者に併用投与することを含む、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患を処置する方法が提供される。更に、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患の処置における、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子又はコロニー刺激因子との併用での、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物の使用が提供される。] [0041] 本発明の第十五の実施態様において、インターフェロン又は化学的に誘導体化されたインターフェロンの治療有効量を、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物と共に、必要とする患者に併用投与することを含む、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患を処置する方法が提供される。更に、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患の処置における、インターフェロン又は化学的に誘導体化されたインターフェロンとの併用での、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物の使用が提供される。] [0042] 本発明の第十六の実施態様において、C型肝炎ウイルス(HCV)プロテアーゼ阻害剤、別のHCVポリメラーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、HCVプリマーゼ阻害剤及びHCV融合阻害剤からなる群から選択される抗ウイルス化合物の治療有効量を、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物と共に、必要とする患者に併用投与することを含む、HCVに起因する疾患を処置する方法が提供される。更に、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患の処置における、HCVプロテアーゼ阻害剤、別のHCVポリメラーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、HCVプリマーセ阻害剤及びHCV融合阻害剤からなる群から選択される抗ウイルス化合物との併用での、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物の使用が提供される。] [0043] 本発明の第十七の実施態様において、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物の治療有効量を投与することを含む、HCVの複製を阻害する方法が提供される。] [0044] 本発明の第十八の実施態様において、少なくとも1種の薬学的に許容しうる担体、希釈剤又は賦形剤と混和された、R1、R2、B及びVが、本明細書の上記のとおりである、一般式I又はIIで示される化合物の治療有効量を含む組成物が提供される。] 図面の簡単な説明 [0045] 図1は、リン酸ジエステル26bの吸収を、非エステル化リン酸26aと比較した薬物動態試験のデータを表し、26bによる高い吸収が示された。] 図1 [0046] 更なる限定を含まずに本明細書で用いられる用語「アルキル」は、炭素原子を1〜10個含む非分枝鎖又は分枝鎖飽和一価炭化水素残基を意味する。用語「低級アルキル」は、炭素原子を1〜6個含む直鎖又は分枝鎖炭化水素残基を意味する。本明細書で用いられる「C1〜6アルキル」は、炭素1〜6個で構成されたアルキルを指す。アルキル基の例としては、非限定的に、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ネオペンチル、ヘキシル、及びオクチルをはじめとする低級アルキル基が挙げられる。] [0047] 本明細書に記載された定義は、化学的に関連する組合わせ、例えば、「ヘテロアルキルアリール」、「ハロアルキルヘテロアリール」、「アリールアルキルヘテロシクリル」、「アルキルカルボニル」、「アルコキシアルキル」などを形成するために付加されてもよい。用語「アルキル」が、「フェニルアルキル」又は「ヒドロキシアルキル」のように別の用語に続く接尾辞として用いられる場合、これは、別の具体的名称の基から選択される置換基1〜2個で置換されている、先に定義されたアルキル基を指すものとする。つまり、例えば「フェニルアルキル」は、フェニル置換基を1〜2個有するアルキル基を指し、つまりベンジル、フェニルエチル、及びビフェニルを包含する。「アルキルアミノアルキル」は、アルキルアミノ置換基を1〜2個有するアルキル基である。「ヒドロキシアルキル」としては、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシブチル、2−(ヒドロキシメチル)、3−ヒドロキシプロピルなどが挙げられる。したがって本明細書で用いられる用語「ヒドロキシアルキル」は、以下に定義されるヘテロアルキル基の一部を定義するために用いられる。用語−(アラ)アルキルは、非置換アルキル又はアラルキル基のどちらか一方を指す。用語(ヘテロ)アリール又は(ヘタ)アリールは、アリール又はヘテロアリール基のどちらか一方を指す。] [0048] 本明細書で用いられる用語「アルキレン」は、他に断りがなければ、炭素原子1〜10個の二価飽和直鎖状炭化水素基(例えば、(CH2)n)又は炭素原子2〜10個の二価飽和分枝状炭化水素基(例えば、−CHMe−又は−CH2CH(i−Pr)CH2−)を意味する。C0〜4アルキレンは、炭素原子を1〜4個含む直鎖状もしくは分枝状の二価飽和炭化水素基を指すか、又はC0の場合には、アルキレン基が含まれない。メチレンの場合を除き、アルキレン基のオープンバレンスは、同じ原子に結合していない。アルキレン基の例としては、非限定的に、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、1,1−ジメチルエチレン、ブチレン、2−エチルブチレンが挙げられる。] [0049] 本明細書で用いられる用語「シアノ」は、三重結合により窒素に結合した炭素、即ち−C≡Nを指す。] [0050] 本明細書で用いられる用語「ハロアルキル」は、水素原子1、2、3個又はそれ以上が、ハロゲン原子により置換されている、上記と同義の非分枝鎖又は分枝鎖アルキル基を意味する。例は、1−フルオロメチル、1−クロロメチル、1−ブロモメチル、1−ヨードメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、1−フルオロエチル、1−クロロエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2,2−ジクロロエチル、3−ブロモプロピル又は2,2,2−トリフルオロエチルである。] [0051] 本明細書で用いられる用語「アルコキシ」は、アルキルが上記と同義であるO−アルキル基、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブチルオキシ、i−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ(異性体を含む)を意味する。本明細書で用いられる「低級アルコキシ」は、これまで定義された「低級アルキル」を含むアルコキシ基を意味する。本明細書で用いられる「C1〜10アルコキシ」は、アルキルがC1〜10である−O−アルキルを指す。] [0052] 本明細書で用いられる用語「アルコキシアルキル」は、基R’R”−(ここで、R’は、本明細書で定義されたアルコキシ基であり、そしてR”は、本明細書で定義されたアルキレン基である)を指し、アルコキシアルキル部分の結合点が、アルキレン基上にあると理解する。C1〜6アルコキシアルキルは、アルキル部分が、基の中のアルコキシ部分にある炭素原子以外の炭素原子1〜6個で構成された基を意味する。C1〜3アルコキシ−C1〜6アルキルは、アルキル部分が、炭素原子1〜6個で構成され、そしてアルコキシ基が、1〜3個の炭素である基を意味する。例としては、非限定的に、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシエチル、エトキシプロピル、ピロピルオキシプロピル、メトキシブチル、エトキシブチル、ブチルオキシブチル、t−ブチルオキシブチル、エトキシペンチル、プロピルオキシペンチル(異性体を含む)が挙げられる。] [0053] 本明細書で用いられる用語「シクロアルキル」は、炭素原子を3〜8個含む飽和炭素環、即ち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルを意味する。本明細書で用いられる用語「C3〜7シクロアルキル」は、炭素環が炭素3〜7個で構成されたシクロアルキルを指す。] [0054] 本明細書で用いられる用語「シクロアルキルアルキル」は、R’が、本明細書で定義されたシクロアルキル基であり、そしてR”が、本明細書で定義されたアルキレン基である、基R’R”−を指し、シクロアルキルアルキル部分の結合点が、アルキレン基上にあると理解する。シクロアルキルアルキル基の例としては、非限定的に、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルエチルが挙げられる。C3〜7シクロアルキル−C1〜3アルキルは、R’が、C3〜7シクロアルキルであり、そしてR”が、本明細書で定義されたアルキレンである、基R’R”を指す。] [0055] 本明細書で用いられる用語「アルコキシアルキル」は、基R’R”−(ここで、R’は、本明細書で定義されたアルコキシ基であり、そしてR”は、本明細書で定義されたアルキレン基である)を指し、アルコキシアルキル部分の結合点が、アルキレン基上にあると理解する。C1〜6アルコキシアルキルは、アルキル部分が、基の中のアルコキシ部分にある炭素原子以外の炭素原子1〜6個で構成された基を意味する。C1〜3アルコキシ−C1〜6アルキルは、アルキル部分が、炭素原子1〜6個で構成され、そしてアルコキシ基が、1〜3個の炭素である基を意味する。例としては、非限定的に、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシエチル、エトキシプロピル、ピロピルオキシプロピル、メトキシブチル、エトキシブチル、ブチルオキシブチル、t−ブチルオキシブチル、エトキシペンチル、プロピルオキシペンチル(異性体を含む)が挙げられる。] [0056] 用語ウラシルは、式(i)で示される化合物を指し、シトシンは、式(ii)で示される化合物を指し、そしてアデニンは、式(iii)で示される化合物を指す。] [0057] ] [0058] 結合の端部にある記号「*」又は結合の間に引かれた「…」は、それぞれ、官能基又は他の化学部分と、それを一部とする分子の残り部分との結合点を指す。つまり例えば、] [0059] ] [0060] HCV感染の治療を同定するのに多大な努力が注がれたが、広範にわたる効果的療法のない疾患が、依然として存在する。C型肝炎ウイルスは、世界中の慢性肝臓疾患の主因である(Boyer, N. et al. J. Hepatol. 2000 32:98-112)。HCVに感染した患者は、肝硬変と、それに続いて肝細胞癌を発症する危険性があり、つまりHCVは、肝臓移植の主たる適応症である。] [0061] 本発明に包含され、本発明の範囲に含まれる代表的化合物の例を、以下の表に提示する。これらの例及び次の製造は、当業者が本発明をより明白に理解及び実践できるよう提供している。それらは、本発明の範囲を限定するものととらえるべきではなく、単に例示でありその代表である。] [0062] ] [0063] 1 製造方法−方法a:本文の実施例10の製造を参照する;方法A:実施例1のステップB、及びその後の実施例2のステップCに、適切な出発原料をあてはめる;方法B:実施例3に記載された方法に適切な出発原料をあてはめる;方法C:実施例4に記載された方法に適切な出発原料をあてはめる;方法D:実施例6に記載された方法に適切な出発原料をあてはめる。] [0064] Bが、ウラシルである、本発明の化合物は、スキーム1に示されたとおり容易に製造することができる。4’−アジドウリジン(1)の製造は、WO05/000864に記載されている。化合物1を2’,3’−O−イソプロピリデン誘導体2に変換すると、試薬5を用いた選択的リン酸化が可能になり(WO07/022073に記載)、3が得られる。その後、イソプロピリデン基の緩やかな水性加水分解により、化合物4が得られる。化合物4を、カルボニルジイミダゾールでの処理により、2’及び3’位で更に官能基化してもよい(CDIにより6が得られるか、又は2’及び/もしくは3’ヒドロキシ基をエステル化して7が得られる)(WO07/022073に記載)。Bが、B−2であり、Yが、O又はNHであり、そしてR3が、C1〜6アルキルである化合物を、文献(Yoshimura et al., Org. Lett. 2004, 6:1793-1795)の前半に記載されたとおり又は他の多くの公知C4−ピリミジン置換反応により、5’−保護されている2から製造してもよい。] [0065] 4’−C−アジド−2’,3’−O−(1−メチルエチリデン)アデノシン(8、CASRN1048373-05-2)の製造は、J. M. Chen et al.による2008年8月21日提出のWO2008/100447 A2に記載されている。8からリン酸エステルへの変換は、2−(4−ニトロフェノキシ)−4−(ヘテロ)アリール−[1,3,2]ジオキサホスフィナン2−オキシドのリン酸化、酸触媒での脱ケタール化、及び実施例1〜6により詳細に記載されるピリミジン誘導体の製造と類似の手法でのアシル化により実行される。] [0066] 以下の実施例は、具体的なアシル化手順を記載しているが、多くの変形が周知で、本発明の化合物に適応しうることは、当業者には認識されよう。アシル化は、溶媒(例えば、CH2Cl2、CHCl3、CCl4、Et2O、THF、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、MeCN、DMF、水又はスルホラン)中、場合により無機又は有機塩基の存在下で、対応するカルボン酸から製造された対応するハロゲン化アシル又は酸無水物を用いて簡便に実行することができる。典型的な有機塩基としては、非限定的に、ピリジン、ピコリン、DMAP、トリエチルアミン(Et3N)、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、N−メチルモルホリン(NMM)及びN−メチルピペリジンをはじめとする第三級アミンが挙げられる。典型的な無機塩基としては、非限定的に、K2CO3、Na2CO3及びNaHCO3が挙げられる。] [0067] あるいはエステルは、不活性溶媒、例えば、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル;ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム);及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン及びジオキサン)中、カップリング試薬、例えば、ジイミド(例えば、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド)、2−エトキシ−N−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、ジエチルアゾジカルボキシラートトリフェニルホスフィン、ジエチルシアノホスファート、ジエチルホスホリルアジド、ヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム、又はクロロギ酸エチルの存在下もしくは非存在下で、アルコールと酸とのカップリング反応により製造することができる。所望ならこの反応を、添加剤(例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール又は1−ヒドロキシアザベンゾトリアゾール)の存在下、又は塩基(例えば、N−メチルモルホリン)の存在下で実行してもよい。適切な条件の同定は、当業者が容易に実行することができる。] [0068] ] [0069] 試薬、条件:(i)2,2−ジメトキシプロパン、アセトン−DMF(1:1)、p−TSA、16時間、(ii)tert−BuMgCl、DMF、18時間、(iii)水性HCl、MeOH、(iv)(a)R4CO2H、EDCI、DMAP、DMF、又は(b)R4COCl、DMAP、CH2Cl2、又は(c)(R4CO)2O、DIPEA、DMAP、CH2Cl2、(v)1,1−カルボニルジイミダゾール、THF] [0070] 本発明に包含されるO−アルキル化ウリジン化合物は、スキーム2に示された保護されているウラシル誘導体のアルキル化により製造することができる。以下のスキーム2及び実施例が、ヒドロキシ保護基としてシリルエーテルを用いているが、他の保護基も用いうることは、当業者には理解されよう。スキーム2のステップiiを2’,3’−O−ジエステル(R=アシル基)に適用して、更なる4−O−アシル生成物を提供することができる。] [0071] ] [0072] 試薬、条件:(i)TBSCl、イミダゾール、DMF;(ii)(a)p−TsCl、NMM、Et3N、CH2Cl2;(b)EtOH、Et3N;(iii)Et4NF、THF TBS=tert−Bu(Me)2Si] [0073] ラット肝細胞を、化合物A及び化合物Bにより例示された環状5’−リン酸誘導体で処理すると、シトシン−置換及びウラシル−置換リボシルヌクレオシドの双方で、ヌクレオシド三リン酸レベルが用量依存的に増加する。A及びBをラットに静脈内投与により投与すると、シトシン置換リボシルリン酸Aは、親ヌクレオシドに比較して非常に低レベルのNTPを示した。ウラシル置換リボシルリン酸は、高レベルの対応する三リン酸を生成した。] [0074] ] [0075] ] [0076] 過度に長期間投与される化合物の場合、静脈内投与は望ましくないため、経口投与後に肝臓中で観察された低レベルのヌクレオシド三リン酸には問題がある。これは、高レベルの抗ウイルス薬により耐性株の選択を抑制し続けなければならない場合に、更なる問題を引き起こす。リボヌクレオシドをアシル化すると腸に多量に吸収されて、門脈循環中に高レベルのリン酸化ヌクレオシドを与え、それが肝臓で吸収されて三リン酸に変換されうることが、ここに発見された。] [0077] エステルの薬物動態分析を、実施例2に記載するとおり実施した。%Fhepaticの計算値:] [0078] ] [0079] は、肝臓前の濃度(AUCportal)に対する、肝臓循環後に存在する量の測定値(AUCjugular)の比である。この値は、肝細胞によるプロドラッグの取込みを反映する。肝細胞を標的とする化合物は、AUCportalよりも有意に小さいAUCjugular値を示すと予測される。これらの値は、非エステル化薬物のリン酸26aの観察濃度を反映している。計算値の%Fgut:] [0080] ] [0081] は、同用量で静脈内投与した後に、頸静脈中で観察された濃度と比較した、門脈中(腸での吸収を直接反映)で観察された26a濃度の比である。腸での吸収が大きい程、観察された%Fgutが大きくなる。] [0082] 経口投与後の肝細胞中の薬物濃度を、以下の式により推定することができる。] [0083] ] [0084] ] [0085] B(5mg/kg)及び43(7mg/kg)の投与では、同様の%Fhepaticに示されるとおり、肝細胞による取り込み効率がほぼ同等になった。ジエステル43は、腸を通過する際に、容易に26aに加水分解され、循環するジエステルは観察されなかった。つまり経口投与されたB又は43の肝細胞による効率的取込みが予測され、そして観察された。43では、Bに比較して%Fgutが22倍高いことで示されるとおり、ジエステルは、意外にもかなり効率的に腸に吸収され、効率的にBに変換され、そして肝細胞に取込まれた。] [0086] HCV活性の阻害剤としての本発明の化合物の活性は、インビボ及びインビトロアッセイなど、当業者に公知の任意の適切な方法で測定してもよい。例えば、NS5Bポリメラーゼの阻害によりHCVを抑制する式Iで示される化合物を、Behrens et al.,EMBO J. 1996 15:12-22, Lohmann et al., Virology 1998 249:108-118及びRanjith-Kumar et al., J. Virology 2001 75:8615-8623に記載された標準的アッセイ手順を利用して測定することができる。] [0087] 本発明の化合物を、様々な経口投与形態及び担体と配合してもよい。経口投与は、錠剤、コート錠、糖衣錠、ハード及びソフトゼラチンカプセル、溶液、エマルジョン、シロップ、又は懸濁液の形態であってもよい。本発明の化合物は、他の投与経路のうち、連続(静脈点滴)、局所、非経口、筋肉内、静脈内、皮下、経皮(透過性増強剤(penetration enhancement agent)を含んでいてもよい)、口腔、経鼻、吸入、及び坐剤投与をはじめとする他の投与経路で投与される場合に有効である。好ましい投与の手法は、一般に、簡便な日用量レジメンを利用した経口であり、それは病気の程度及び有効成分への患者の応答により調整することができる。] [0088] 本発明の化合物、及びそれらの薬学的に使用しうる塩を、1種以上の従来の賦形剤、担体、又は希釈剤と共に、医薬組成物及び単位用量の形態にしてもよい。医薬組成物及び単位用量形態は、追加の活性化合物又は有効成分を含み、又は含まず、従来の割合の従来の成分で構成されていてもよく、単位用量形態は、任意の適切な有効量の有効成分を、用いられる所定の日用量範囲に合わせて含んでいてもよい。該医薬組成物は、経口用では、固形(例えば、錠剤又は充填カプセル)、半固形、粉末、徐放性配合剤もしくは液体(例えば、溶液、懸濁液、エマルジョン、エリキシル、又は充填カプセル)として;又は経腸もしくは経膣投与用では坐剤の形態で;又は非経口用では滅菌注射溶液の形態で使用してもよい。典型的な調製剤は、活性化合物を約5%〜約95%(w/w)含む。用語「調製剤」又は「用量形態」は、活性化合物の固体及び液体の両配合物を包含するものとし、有効成分が標的器官又は組織、ならびに所望の用量及び薬物動態パラメータに応じて異なる調製剤で存在しうることは、当業者に認識されよう。] [0089] 本明細書において用いられる用語「賦形剤」は、医薬組成物を製造するのに有用で、一般に安全で非毒性であり、そして生物学的又は他の面でも不適切ではない化合物を指し、獣医学的使用及びヒトの薬学的使用に許容しうる賦形剤を包含する。本発明の化合物は、単独で投与することができるが、一般には、所定の投与経路及び標準的な医薬実務に関連して選択される1種以上の適切な医薬賦形剤、希釈剤又は担体と混和して投与される。] [0090] 「薬学的に許容しうる」は、それが、医薬組成物を製造するのに有用で、一般に安全で非毒性であり、そして生物学的又は他の面でも不適切でないことを意味する。] [0091] 有効成分の「薬学的に許容しうる塩」形態は、最初、有効成分に非塩形態に存在しない所望の薬物動態学的性質を与えることもでき、そして生体でのその治療活性に関して、有効成分の薬物力学に正の影響を与えてもよい。化合物の「薬学的に許容しうる塩」という語句は、薬学的に許容できて、親化合物の望ましい薬理学的活性を有する塩を意味する。そのような塩としては、(1)無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)で形成された酸付加塩;もしくは有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸など)で形成された酸付加塩;又は(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、又はアルミニウムイオン)により置換されている場合、もしくは有機塩基(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなど)と配位している場合に形成される塩が挙げられる。] [0092] 固形調製剤としては、粉末、錠剤、ピル、カプセル、カシェ、坐剤、及び分散性顆粒が挙げられる。固体担体は、希釈剤、着香剤、可溶化剤、滑剤、懸濁剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、又は封入材としても作用しうる物質1種以上であってもよい。粉末では、担体は一般に、微細有効成分との混合物である微細固体である。錠剤では、有効成分は一般に、必要な結合能を有する担体と適切な割合で混合され、所望の形状及び寸法に圧縮されている。適切な担体としては、非限定的に、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどが挙げられる。固形調製剤は、有効成分に加え、着色剤、香料、安定化剤、緩衝液、人工及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含んでいてもよい。] [0093] 同じく経口投与に適した液体配合剤としては、エマルジョン、シロップ、エリキシル、水溶液、及び水性懸濁液をはじめとする液体配合剤が挙げられる。これらには、使用直前に液状調製剤に変換させることを企図した固形調製剤が含まれる。エマルジョンは、溶液(例えば、ポリプロピレングリコール水溶液)中で調製してもよく、又は乳化剤(例えば、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン、又はアカシア)を含んでいてもよい。水溶液は、有効成分を水に溶解して、適切な着色剤、香料、安定化剤、及び増粘剤を添加することにより調製することができる。水性懸濁液は、微細有効成分を粘性材料(例えば、天然又は合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム)及び他の周知の懸濁剤と共に水に分散させることにより調製することができる。] [0094] 本発明の化合物は、非経口投与(例えば、注射、例えば、ボーラス注射又は持続注入)用に配合されてもよく、そしてアンプル、充填済み注射器、少量注入容器又は多数回投与用容器内に追加の保存剤と一緒に単位用量形態で存在してもよい。該組成物は、油性又は水性媒体中の懸濁剤、溶液又はエマルジョン、例えば水性ポリエチレングリコール中の溶液のような形態をとっていてもよい。油性もしくは非水性担体、希釈剤、溶剤又は媒体の例としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(例えば、オリーブ油)及び注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)が挙げられ、配合薬(formulatory agents)、例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、安定化剤及び/又は分散剤を含んでいてもよい。あるいは、使用前に適切な媒体、例えば滅菌パイロジェンフリー水で再生されるよう、有効成分が、滅菌固形物の無菌分離により、又は溶液の凍結乾燥により得られる粉末形態であってもよい。] [0095] 本発明の化合物を、軟膏、クリーム、ローション又は経皮パッチとして上皮への局所投与用に配合してもよい。軟膏及びクリームを、例えば、適切な増粘剤及び/又はゲル化剤を加えた水性又は油性基剤と配合してもよい。ローションを、水性又は油性基剤と配合させてもよく、一般に1種以上の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は着色剤も含む。口内での局所投与に適した配合剤としては、香料基剤(通常、スクロース及びアカシア又はトラガカント)中に有効成分を含むロゼンジ;不活性基剤(例えば、ゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアカシア)中に有効成分を含むトローチ;及び適切な液体担体中に有効成分を含む洗口剤が挙げられる。] [0096] 本発明の化合物を、坐剤としての投与用に配合してもよい。低融点ワックス、例えば脂肪酸グリセリド又はココアバターの混合物などを最初に溶融して、有効成分を、例えば撹拌することにより、均質に分散させる。その後、溶融した均質な混合物を簡便な一定寸法の鋳型に注入し、放冷して固化させる。] [0097] 本発明の化合物を、経膣投与用に配合してもよい。有効成分に加えて、当該技術分野で適切であることが知られている担体を含むペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム又はスプレーが挙げられる。] [0098] 本発明の化合物を、経鼻投与用に配合してもよい。溶液又は懸濁剤を、従来の手法、例えば点滴注入器、ピペット又はスプレーにより鼻腔に直接適用する。配合剤を、単回又は多数回投与形態で提供してもよい。点滴注入器又はピペットの後者の場合、これは、患者が溶液又は懸濁液を適切な所定の容量で投与することにより実行してもよい。スプレーの場合、これは、例えば計量噴霧スプレーポンプを用いることにより実行してもよい。] [0099] 本発明の化合物を、特に鼻腔内投与をはじめとする気道へのエアロゾル投与用に配合してもよい。化合物は、一般に小さな粒度、例えば約5ミクロン以下程度の粒径を有する。そのような粒径は、当該技術分野で公知の手段、例えば微粉化により得られてもよい。有効成分は、クロロフルオロカーボン(CFC)(例えば、ジクロロジフオロメタン、トリクロロフルオロメタン又はジクロロテトラフルオロエタン)、又は二酸化炭素、又は他の適切な気体などの適切な噴射剤と一緒に加圧パック内で提供される。エアロゾルは、簡便にはレシチンなどの界面活性剤を含んでいてもよい。薬物の用量を、計量弁により制御してもよい。あるいは有効成分を、乾燥粉末、例えば適切な粉末基剤(例えば、ラクトース、デンプン、デンプン誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルピロリドン(PVP))中の該化合物の粉末混合物の形態で提供してもよい。粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、単位用量形態で、例えばゼラチン又はブリスタパックのカプセル又はカートリッジ中に存在してもよく、そこから粉末を吸入器により投与してもよい。] [0100] 所望なら有効成分の持続性投与又は徐放性投与に適応する腸溶性コーティングを用いて、配合剤を製造してもよい。例えば、本発明の化合物を、経皮又は皮下薬物送達装置中に配合することができる。これらの送達システムは、化合物の持続放出が必要な場合、そして治療計画において患者の服薬遵守が重要となる場合に有利である。経皮送達システム中の化合物は、多くの場合、皮膚粘着固体支持体に添加されている。該当する化合物を、透過性増強剤、例えば、Azone(1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン)と併用することもできる。持続性送達システムを、手術又は注射により皮下層に挿入する。皮下インプラントでは、脂溶性膜(例えば、シリコーンゴム、又は生分解性ポリマー、例えばポリ乳酸)中に該化合物が封入されている。] [0101] 医薬担体、希釈剤及び賦形剤を共に含む適切な配合剤は、E. W. Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Pennsylvaniaにより編集されたRemington: The Science and Practice of Pharmacy 1995に記載されている。熟練の製剤研究者は、本発明の組成物を不安定にせず又は治療活性を損なわずに、本明細書の教示の範囲内で配合を改良して、特定の投与経路のための数多くの配合を提供してもよい。] [0102] 本発明の化合物が水又は他の媒体により可溶性になるような改良を、例えば、当該技術分野に十分含まれるわずかな改良(塩配合、エステル化など)により容易に実行してもよい。患者の最大の有利な効果に合わせて本発明の化合物の薬物動態を管理するために、特定の化合物の投与経路及び投与レジメンを改良することも、当該技術分野に十分に含まれる。] [0103] 本明細書で用いられる用語「治療有効量」は、患者の疾患の症状を軽減するのに必要な量を意味する。用量は、各症例の各要件に適応させる。その投与量は、多数の因子、例えば処置される疾患の重症度、患者の年齢及び一般的健康条件、患者を処置する他の医薬、投与の経路及び形態、ならびに関与する医療従事者の選択及び経験に応じて広い限界内で変動してもよい。経口投与では、1日あたり約0.01〜約1000mg/kg体重の日用量が、単独療法及び/又は併用療法で適切でなければならない。好ましい日用量は、1日あたり約0.1〜約500mg/kg体重、より好ましくは約0.1〜約100mg/kg体重、最も好ましくは1.0〜約10mg/kg体重である。つまり70kgのヒトに投与する場合、投与範囲は、1日あたり約7mg〜0.7gになる。日用量を、単回投与又は分割投与で、典型的には1日あたり1〜5回投与してもよい。一般に処置は、化合物の最適用量未満の、少ない投与量で開始する。その後、各患者の最適効果に達するまで、投与量を少量ずつ増加させる。本明細書に記載された疾患を処置する当業者は、過度の実験を行わなくても、個人の知識、経験、及び本願の開示を頼りに、所定の疾患及び患者のために本発明の化合物の治療有効量を確定することができよう。] [0104] 本発明の実施態様において、活性化合物又は塩を、別の抗ウイルス薬、例えばリバビリン、ヌクレオシドHCVポリメラーゼ阻害剤、別のHCV非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤又はHCVプロテアーゼ阻害剤と併用投与することができる。活性化合物、又はその誘導体もしくは塩を、別の抗ウイルス薬と併用投与する場合に、活性が親化合物よりも増加する可能性がある。処置が併用療法である場合、そのような投与は、ヌクレオシド誘導体の投与に関して同時又は連続していてもよい。つまり本明細書で用いられる「併用投与」は、薬剤を同時又は異なる時間に投与することを包含する。2種以上の薬剤の同時投与は、2種以上の有効成分を含む1種の配合剤により、又は1種の活性剤を含む用量形態の2種以上を実質的に同時に投与することにより実現することができる。] [0105] 本明細書における処置の参照が、既存の病状の予防及び治療にまで至ることは認識されよう。更に、本明細書で用いた用語、HCV感染の「処置」は、HCV感染に関連する、もしくはそれを介した疾患もしくは病状、又はその臨床症状の治療又は予防も包含する。] [0106] 一般に本発明の化合物、及び場合により1種以上の更なる抗ウイルス薬の治療有効量は、ウイルス量を低減する、又は治療に対する持続的ウイルス応答を実現するのに効果的な量である。ウイルス量に加えて、持続的応答のための有用な指標としては、非限定的に、肝線維症、血清中トランスアミナーゼレベル及び肝臓中壊死性炎症性活性の上昇が挙げられる。マーカの一つの一般例(例示であり非限定的とする)が、標準的な臨床アッセイで測定される血清中アラニントランスアミナーゼ(ALT)である。本発明の幾つかの実施態様において、効果的処置レジメンは、ALTレベルを約45IU/mL血清未満に低減するものである。] [0107] 該医薬調製剤は、好ましくは単位用量形態である。そのような形態では、該調製剤は、適量の有効成分を含む単位用量に分割されている。単位用量形態は、個別量の調製剤を含む包装調製剤、例えば包装された錠剤、カプセル、及びバイアル又はアンプル中の粉末であってもよい。同じく単位用量形態は、カプセル、錠剤、カシェ、もしくはロゼンジそのものであってもよく、又はこれらのいずれかの適切な数の包装形態であってもよい。] [0108] 実施例 実施例1 4'−アジド−シス−5'−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−シチジンの調製] [0109] ] [0110] 工程A:4’−アジド−2’,3’−O−イソプロピリデニルシチジンの調製 アセトン(60ml)とN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)の1:1混合物中の4’−アジドシチジン(3.0g、10.56mmol)(WO 05000864に記載のとおりに調製)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、p−トルエンスルホン酸(6.18g、32.5mmol))、続いて2,2−ジメトキシプロパン(60mL)を加えた。反応の進行をTLCによりモニタリングし、16時間後の終了時に、反応物をアンモニア水溶液で中和した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ジクロロメタン中の8%メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(1.5g、44%)を白色の粉末として得た。] [0111] 工程B:4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−イソプロピリデニルシチジンの調製 THF(19mL)中の4’−アジド−2’,3’−イソプロピリデニルシチジン(300mg、0.92mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、THF中の塩化t−ブチルマグネシウムの溶液(2M、1.4mL、2.85mmol)を加えた。反応物を周囲温度で30分間攪拌し、リン酸化試薬(555mg、1.57mmol)を一度に加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した(TLC)。反応物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残留物を、ジクロロメタン中の10%MeOHを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、純粋なリン酸化生成物(300mg、59%)を得た。] [0112] 工程C:4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]シチジンの調製 イソプロピリデニル保護プロドラッグ(300mg、0.54mmol)を、90%トリフルオロ酢酸水溶液に0℃で加えた。混合物を室温に温め、3時間撹拌し(TLC)、終了時に濃縮した。残留物を、10%MeOH−ジクロロメタンで溶離するクロマトグラフィーに付して、標記化合物120mg(43%)を白色の固体として得た:1H NMR(500MHz, CD3OD) δ: 7.65 (d, 1H,), 7.45 (s, 1H), 7.42-7.28 (m, 4H), 6.1 (s, 1H), 5.85 (d, 1H), 5.68 (m, 2H), 4.68-4.24(m, 4H), 2.45-2.20 (m, 2H); LC-MS C18H20ClN6O8Pの計算値515.8 (M + H)+;実測値515.6 (M + H)+.] [0113] 実施例2 4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジンの調製] [0114] ] [0115] 工程A:4’−アジド−2’,3’−O−イソプロピリデニルウリジンの調製 4’−アジド−2’,3’−O−イソプロピリデニルウリジンを、実施例1の工程Aに記載のとおり、4’−アジドウリジン(WO 05000864に記載のとおりに調製)から調製した(650mg、71%)。TLC(SiO2)Rf:0.50(10%MeOH−ジクロロメタンにおいて);1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 1.32 (s, 3H), 1.58 (s, 3H), 3.61 (dd, 1H, J = 12, 6 Hz), 3.64 (dd, 1H, J = 12, 6 Hz), 4.97 (d, 1H, J = 7Hz), 5.12 (dd, 1H, J = 7, 3 Hz), 5.64 (t, 1H, J = 6 Hz), 5.67 (dd, 1H, J = 8, 1 Hz), 6.04 (d, 1H, J = 2 Hz), 7.79 (d, 1H, J = 8 Hz), 11.48 (s, 1H).] [0116] ] [0117] 工程B:4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−イソプロピリデニルウリジンの調製 2’,3’−イソプロピリジニル−4’−アジドウリジンのプロドラッグ形成を、実施例1の工程Bに記載のとおり行った(110mg、64%)。1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 1.33 (s, 3H), 1.60 (s, 3H), 2.16-2.30 (m, 2H), 4.31 (d, 2H, J = 7 Hz), 4.38-4.45 (m, 1H), 4.51-4.57 (m, 1H), 5.04 (d, 1H, J = 7 Hz), 5.28 (dd, 1H, J = 7, 2 Hz), 5.65 (d, 1H, 8Hz), 5.74 (dt, 1H, J = 11, 3 Hz), 6.05 (d, 1H, J = 2 Hz), 7.40-7.47 (m, 3H), 7.52 (s, 1H), 7.82 (d, 1H, J = 8 Hz), 11.54 (s, 1H).] [0118] ] [0119] 工程C:4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジンの調製 工程Bの生成物(1.00g、1.8mmol)を、室温で16時間、メタノール5ml及び濃HCl 0.75ml(9.0mmol)中で撹拌した。溶液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、標記化合物0.83g(89%)を無定形の白色の固体として得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 2.16-2.30 (m, 2H), 4.12-4.25 (m, 3H), 4.38 (q, 1H, J = 6 Hz), 4.4-4.5 (m, 1H), 4.53-4.6 (m, 1H), 5.62 (d, 1H, J = 8 Hz), 5.72-5.75 (m, 2H), 6.07 (d, 2H, J = 6 Hz), 7.40-7.45 (m, 3H), 7.53 (s, 1H), 7.70 (d, 1H, J = 8 Hz), 11.48 (s, 1H); LC-MS: C18H19ClN5O9Pの計算値516.1 (M + H)+、実測値m/e 516.6 (M + H)+.] [0120] 実施例3 2’,3’−O−ビス−アセチル−4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジンの調製] [0121] ] [0122] THF(5.0mL)中の4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン(実施例2)(502mg、0.973mmol)の溶液に、0℃で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.29mL、7.81mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(61.3mg、0.502mmol)、続いて無水酢酸(0.55mL、5.82mmol)を加えた。反応混合物を室温で60分間撹拌し、次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層を水(20mL)及びブライン(20mL)ですすぎ、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。粗生成物を、ジクロロメタン−メタノール(97:3)で溶離するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物360mg(88%)を白色の固体として得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 2.06 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 2.26 (m, 2H), 4.37 (d, 2H, J = 6.5 Hz), 4.54 (m, 1H), 4.55 (m, 1H), 5.59 (m, 1H), 5.66 (d, 1H, J = 8 Hz), 5.68 (d, 1H, J = 6.5 Hz), 5.74 (dd, 1H, J = 4.5, 3.5 Hz), 6.08 (s, 1H), 7.37 (d, 1H, J = 2 Hz), 7.43 (m, 2H), 7.49 (s, 1H), 7.79 (d, 1H, J = 8 Hz), 11.56 (s, 1H); LC-MS: C22H23ClN5O11Pの計算値: 600.1 (M+H)+、実測値m/e 600.9 (M+H)+.] [0123] 実施例4 4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(3−メトキシプロピオニル)ウリジンの調製] [0124] ] [0125] DMF1mL中の4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン(実施例2)(96mg、0.19mmol)、3−メトキシプロピオン酸(0.069mL、0.74mmol)、EDCI(142mg、0.74mmol)及びDMAP(90mg、0.74mmol)の混合物を室温で4時間撹拌し、EtOAcで希釈し、5%HCl水溶液、水、飽和NaHCO3水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残留物を、ヘキサン中66〜90%EtOAc(20分勾配)で溶離するSiO2のクロマトグラフィーに付して、標記化合物62mg(47%)を白色の固体として得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 2.21-2.28 (m, 2H), 2.60-2.63 (m, 4H), 3.21 (s, 6H), 3.54-3.56 (m, 4H), 4.36 (d, 2H, J = 6.5 Hz), 4.37-4.44 (m, 1H), 4.54-4.56 (m, 1H), 5.63-5.73 (m, 2H), 5.74-5.76 (m, 2H), 6.08 (s, 1H), 7.37 (d, 1H, J = 8 Hz), 7.42-7.44 (m, 2H), 7.50 (s, 1H), 7.78 (d, 1H, J = 8 Hz), 11.57 (s, 1H); LC-MS: C26H31ClN5O13Pの計算値688.1 (M + H)+、実測値m/e 688.9 (M + H)+.] [0126] 実施例5 4’−アジド−2’,3’−O−カルボニル−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジンの調製] [0127] ] [0128] THF(8.2mL)中の4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン(実施例2)(823mg、1.60mmol)の溶液に、1,1−カルボニルジイミダゾール(781mg、4.82mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次に水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。残留物を、酢酸エチルで溶離するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物261mg(30%)を白色の固体として得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 2.19-2.32 (m, 2H), 4.39-4.59 (m, 4H), 5.50 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 5.67 (d, 1H, J = 8 Hz), 5.74-5.77 (m, 2H), 6.30 (s, 1H), 7.39-7.47 (m, 3H), 7.50 (s, 1H), 7.78 (d, 1H, J = 8 Hz), 11.63 (s, 1H); LC-MS: C19H17ClN5O10Pの計算値542.0 (M + H)+、実測値m/e 542.6 (M + H)+.] [0129] 実施例6 4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−(メトキシカルボナート)の調製] [0130] ] [0131] CH2Cl2 5mL中の4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン(実施例2)(500mg、0.97mmol)及びDMAP(293mg、2.4mmol)の溶液に、0℃で、クロロギ酸メチル(0.19mL、2.4mmol)を加え、得られた溶液を室温で1時間撹拌し、CH2Cl2で希釈し、5%HCl水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で蒸発により濃縮すると、標記化合物が沈殿した。322mg、53%、白色の固体:1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 2.19-2.28 (m, 2H), 3.74 (s, 6H), 4.37-4.47 (m, 2H), 4.53-4.57 (m, 1H), 5.57 (dd, 1H, J = 7, 4 Hz), 5.67 (d, 1H, J = 7 Hz), 5.69 (dd, 2H, 9, 3 Hz), 5.75 (d, 1H, J = 11 Hz), 6.14 (d, 1H, J = 3 Hz), 7.38-7.46 (m, 3H), 7.49 (s, 1H), 7.80 (d, 1H, J = 8 Hz), 11.59 (s, 1H); LC-MS: C22H23ClN5O13Pの計算値632.1 (M + H)+、実測値m/e 632.6 (M + H)+.] [0132] 実施例7 4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−(tert−ブトキシカルボナート)の調製] [0133] ] [0134] CH2Cl2 6mL中の4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン(実施例2)(600mg、1.16mmol)及びDMAP(285mg、2.33mmol)の溶液に、−20℃で、ジ−t−ブチルジカルボナート(0.53mL、2.33mmol)を加え、混合物を−20℃で2時間撹拌した。次にそれをCH2Cl2で希釈し、5%HCl水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残留物を、ヘキサン中の50〜75%EtOAc(20分勾配)で溶離するSiO2のクロマトグラフィーに付して、標記化合物544mg(65%)を白色の固体として得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 1.41 (s, 9H), 1.42 (s, 9H), 2.19-2.28 (m, 2H), 4.37-4.47 (m, 3H), 4.53-4.57 (m, 1H), 5.51 (dd, 1H, J = 7, 4 Hz), 5.58 (d, 1H, J = 8 Hz), 5.68 (dd, 2H, J = 8, 3 Hz), 5.75 (d, 1H, J = 10 Hz), 6.12 (d, 1H, J = 4 Hz), 7.38-7.45 (m, 3H), 7.45 (s, 1H), 7.83 (d, 1H, J = 8 Hz), 11.57 (d, 1H, J = 2 Hz); LC-MS: C28H35ClN5O13Pの計算値716.2 (M + H)+、実測値m/e 716.9 (M + H)+.] [0135] 実施例8 1,1−ジメチルエチル1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−{4−アジド−シス−5−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2,3−ビス−(t−ブトキシカルボニル)−β−D−リボフラノシル}−4−ピリミジニルカルボナートの調製] [0136] ] [0137] CH2Cl2 5mL中の4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン(実施例2)(500mg、0.97mmol)、DIEA(0.99mL、5.82mmol)及びDMAP(119mg、0.97mmol)の溶液に、0℃で、ジ−t−ブチルジカルボナート(1.32mL、5.82mmol)を加え、混合物を室温で72時間撹拌した。次にそれをCH2Cl2で希釈し、5%HCl水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残留物を、ヘキサン中の20〜33%アセトン(20分勾配)で溶離するSiO2のクロマトグラフィーに付して、標記化合物231mg(29%)を白色の固体として得た:1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 1.41 (s, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.51 (s, 9H), 2.19-2.28 (m, 2H), 4.37-4.47 (m, 3H), 4.53-4.60 (m, 1H), 5.54 (s, 1H), 5.76 (d, 1H, J = 10 Hz), 5.91 (d, 2H, J = 9 Hz), 6.16 (s, 1H), 7.38-7.43 (m, 3H), 7.50 (s, 1H), 7.96 (d, 1H, J = 8 Hz); LC-MS: C33H43ClN5O15Pの計算値816.2 (M + H)+、実測値m/e 816.9 (M + H)+.] [0138] 実施例9 1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−{4−アジド−シス−5−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−β−D−リボフラノシル}−4−エトキシピリミジンの調製] [0139] ] [0140] 工程A: 4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−プロピオナート(表1中の実施例45を参照、1.00g、1.6mmol)、Et3N(0.55mL、4.0mmol)、N−メチルモルホリン(0.53mL、4.8mmol)及びp−トルエンスルホニルクロリド(488mg、2.4mmol)の混合物を、CH2Cl2 20mL中、室温で1時間攪拌した。次に、エタノール4mL及びEt3N(2.2mL、16mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。次に、溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。残留物を、ヘキサン/EtOAcで溶離するSiO2のクロマトグラフィーに付して、標記化合物0.10g(10%)を白色の固体として得た:1H NMR(300MHz,DMSO-d6) δ 1.02 (t, 3H, J = 7 Hz), 1.03 (t, 3H, J = 7 Hz), 1.27 (t, 3H, J = 7 Hz), 2.2-2.4 (m, 4H), 4.28 (q, 2H, J = 7 Hz), 4.37 (d, 2H, J = 7 Hz), 4.4-4.6 (m, 3H), 5.62 (dd, 1H, J = 7, 3 Hz), 5.72 (dt, 1H, J = 11, 3 Hz), 6.06 (d, 1H, J = 8 Hz), 6.08 (d, 1H, J = 4 Hz), 7.3-7.4 (m, 3H), 7.47 (s, 1H), 8.06 (d, 1H, J = 8 Hz); LC-MS: C26H31ClN5O11Pの計算値656.1 (M + H)+、実測値m/e 656.6 (M + H)+.] [0141] 実施例10 4’−アジド−シス−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−プロピオナート−アデノシンの調製] [0142] ] [0143] 標記化合物を、実施例1、工程A〜Cに記載のとおりに、9−{6−アジド−6−[4−(3−クロロ−フェニル)−2−オキソ−2−λ5−[1,3,2]ジオキサホスホリナン−2−イルオキシメチル]−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−9H−プリン−6−イルアミン(WO2008/100447 A2のJ. M. Chen et al.により記載のとおり調製)から調製する。ヒドロキシル基のアシル化を、例えば、実施例4に記載の所望の酸を用いて実施することができる。] [0144] 実施例11 ラット肝細胞におけるNTP生成 肝細胞を、Groen(Groen, A. K.; Sips, H. J.; Vervoorn, R. C.; Tager, J. M, Eur. J. Biochem. 1982, 122, 87-93)により改変されたBerry及びFriend(Berry, M. N.; Friend, D. S. J. Cell Biol. 1969, 43, 506-520)の手順により、雄性Wisterラット(250〜300g)から調製した。肝細胞(湿重量20mg/mL、トリパンブルー生存率>85%)を、20mMグルコース及び1mg/mLBSAを含有するKrebs重炭酸緩衝液2mL中で、10μMヌクレオシド又はプロドラッグ(DMSO中の10mM原液から、n>4)の存在下、37℃で2時間インキュベートした。] [0145] 4’−アジドシチジン類似体のインキュベートの後、細胞懸濁液のアリコート1600μLを遠心分離し、アセトニトリル300μLをペレットに添加して、ペレットが破砕されるまでボルテックス処理及び音波処理を行った。その後、水200μLを添加して、60%アセトニトリル溶液を生成させた。14,000rpmで10分間遠心分離した後、得られた上清を新しい試験管に移し、Savant SpeedVac Plusにて室温でほぼ蒸発乾固した。乾燥した残渣を水200μLで再生して、混合物を14,000rpmで10分間遠心分離した。上清のアリコート35μLと移動相A(20%メタノール中の20mMN,N−ジメチルヘキシルアミン及び10mMプロピオン酸)35μLとの混合物を、Agilent1100バイナリポンプ及びLEAPインジェクタを具備したLC−MS/MS(Applied Biosystems、API4000)により分析した。NTPを、MS/MSモード(M−/78.8)を用いることにより検出して、4’−アジドシチジン及び実施例1に記載された化合物について、2’−C−メチルアデノシン−5’−三リン酸の標準との比較に基づいて定量した。] [0146] 4’−アジドウリジン類似体のインキュベートの後、細胞懸濁液のアリコート1600μLを遠心分離し、0.1mg/mLジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCD)及び0.1%水酸化アンモニウムを含有するアセトニトリル500μLをペレットに添加して、ボルテックス処理により激しく混合した。肝臓抽出物を、SecurityGuard C18ガードカラム(5ミクロン、4.0×2.0mm、Phenomenex)を取り付けたLuna NH2カラム(5ミクロン、2×50mm、Phenomenex)を用いて、移動相A(50%アセトニトリル中の10mM酢酸アンモニウム)からB(1%濃水酸化アンモニウムを含有する50%アセトニトリル中の1mM酢酸アンモニウム)への勾配をかけて、流速0.6mL/分で溶出するLC−MS/MSにより分析した。インジェクタ温度を4℃に設定した。4’−AUMP、4’−AUDP、及び4’−AUTPを、MS/MSモード(4’−AUMPでは364.1/150.8、4’−AUDPでは444.1/176.8、及び4’−AUTPでは524.1/158.9)を利用して検出し、ブランクの肝臓抽出物に分析物の公知濃度を加えることにより得られた標準曲線に対するピーク面積の比較により定量した。] [0147] ラット肝細胞中での化合物の、ヌクレオシド三リン酸(NTP)への変換を、表4に示す。] [0148] 実施例12 ラットにおける肝臓NTPレベルの評価 ヌクレオシド類似体及びそれらのプロドラッグを、Sprague-Dawley又はWisterラットに強制経口投与又は腹腔内注射により投与した。薬物投与後3又は5時間目に、肝臓試料(〜1g)を凍結固定し、4’−アジドシチジン類似体については20mMEDTA/EGTAを含有した氷冷70%メタノール10容量、又は1mg/mLジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCD)及び0.1%水酸化アンモニウムを含有する水中の60%アセトニトリル10容量で均質化した。遠心分離してホモジネートを透明化させた後、上清を実施例57に記載されたとおりLC−MS/MSにより分析した。] [0149] 該化合物の腹腔内投与3時間後の肝臓中のヌクレオシド三リン酸濃度を、表3に示す。] [0150] 該化合物の腹腔内投与3時間後の肝臓中のヌクレオシド三リン酸濃度を、表5に示す。] [0151] ] [0152] 実施例13 ラット門脈試験のプロトコル 雄性Hanover-Wister(HW)ラットを、Charles River Laboratories(Wilmington, MA)から入手した。ラットは門脈及び頸静脈にカニューレを移植することにより外科的な修復を受けた。プロドラッグを雄性HWラット(n=3匹/群)に、1mg/kgを静脈内(IV)投与し、そして7mg/kg(26b)又は5mg/kg(26a)を経口(PO)投与した。IV投与用の化合物を、12%エタノール/15%プロピレングリコール/20%PEG−400/53%の5%デキストロース中に配合して、単一プロドラッグのIV投与では、生理食塩水中に配合した。経口投与用の配合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)中の懸濁液であった。門脈及び頸静脈から血液試料を、投与後8時間までの様々な時点で、フッ化ナトリウム/シュウ酸カリウムを抗凝固剤として含む試験管に同時に採取した。直ちに、−20℃での遠心分離により血液試料から血漿を調製した。血漿試料を蛋白質沈殿により抽出して、26b、26a及び20の濃度についてタンデム型質量分析に連結させた液体クロマトグラフィー(LC/MS/MS)により分析した。] [0153] 薬物動態パラメータを、Watsonソフトウエア(Watson, Thermo Fisher, Waltham, MA)での非コンパートメントモデルを用いて計算した。PO投与後の門脈又は頸静脈のいずれか一方の試料採取から得られた用量正規化曲線下面積(AUC)値から、%Fhepaticを以下のとおり計算した。] [0154] ] [0155] IV及びPO投与後の頸静脈の試料採取後に得られた用量正規化AUC値から、絶対経口生物学的利用度(%F)を以下のとおり計算した。] [0156] ] [0157] %Fgutを門脈に入る経口投与用量の%値と定義し、PO投与後の門脈の試料採取後及びIV投与後の頸静脈の試料採取後に得られた用量正規化AUC値から以下のとおり計算した。] [0158] ] [0159] 実施例14 HCVNS5BRNAポリメラーゼ活性 HCVポリメラーゼ(NS5B570n-Conl)の酵素活性を、放射性標識ヌクレオチド一リン酸の酸不溶性RNA生成物への取込みとして測定した。非取込み放射性標識基質をろ過により除去し、放射性標識RNA生成物を含有する洗浄及び乾燥したフィルタプレートに、シンチラントを添加した。反応終了時のNS5B570n-Conlにより生成されたRNA生成物の量は、シンチラントによる発光量に直接比例した。] [0160] HCVConl株、ゲノタイプ1b(NS5B570n-Conl)から得られたN−末端6−ヒスチジンタグHCVポリメラーゼは、全長HCVポリメラーゼに比較するとC末端で21アミノ酸の欠失を含み、それを大腸菌株BL21(DE)pLysSから精製した。HCV NS5B Conl(GenBankアクセション番号AJ242654)のコード配列を含む構築物を、T7プロモータ発現カセットの下流で、プラスミド構築物pET17bに挿入し、大腸菌にトランスフォームした。一つのコロニーを、出発培養物として一晩増殖させて、後にそれを用いて、100μg/mLアンピシリンを補充したLB培地10Lを37℃で接種した。600nM培地の光学密度が0.6〜0.8となった後、0.25mMイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)の添加により蛋白質発現を誘導して、30℃で16〜18時間後に細胞を回収した。次の、Ni-NTA、SP-Sepharose HP及びSuperdex 75樹脂でのカラムクロマトグラフィーを含む三段階プロトコルを利用して、NS5B570n-Conlを均質になるまで精製した。] [0161] 酵素反応物の各50μLは、Internal Ribosome Entry Site (cIRES)の相補的配列から得られた20nMRNAテンプレート、20nM NS5B570n-Conl酵素、0.5μCiトリチウム化UTP(Perkin Elmerカタログ番号 TRK−412;比活性:30〜60Ci/mmol;原液濃度7.5×10−5M〜20.6×10−6M)、1μM各ATP、CTP、及びGTP、40mM Tris−HCl pH8.0、40mM NaCl、4mM DTT(ジチオトレイトール)、4mM MgCl2、及びDMSOで連続的に希釈された化合物5μLを含有した。反応混合物を、96穴フィルタプレート(カタログ番号 MADVNOB、Millipore Co.)で調製し、30℃で2時間インキュベートした。最終濃度10%(v/v)のトリクロロ酢酸の添加により反応を停止させて、4℃で40分間インキュベートした。反応物をろ過し、10%(v/v)トリクロロ酢酸 8反応物容量、70%(v/v)エタノール4反応物容量で洗浄し、風乾させて、シンチラント(Microscint 20、Perkin-Elmer)25μLを各反応ウェルに添加した。] [0162] シンチラントからの発光量を、Topcount(登録商標)プレートリーダ(Perkin-Elmer,エネルギー範囲:低、効率モード:ノーマル、カウント時間:1分、バックグランド減算:なし、クロストーク低減:オフ)でカウント毎分(CPM)に変換した。] [0163] データをExcel(登録商標)(Microsoft(登録商標))及びActivityBase(登録商標)(idbs(登録商標))で解析した。酵素の非存在下での反応を利用してバックグランドシグナルを測定し、酵素反応から差し引いた。陽性対照反応を、化合物の非存在下で実施し、それからバックグランドを較正した活性を、100%ポリメラーゼ活性として設定した。データは全て、陽性対照の%値として表した。式(i):] [0164] ] [0165] (式中、Yは、相対酵素活性(%)に対応し、%Minは、飽和化合物濃度での残存相対活性であり、%Maxは、相対最大酵素活性であり、Xは、化合物濃度に対応し、そしてSは、Hill係数(又は勾配)である)にデータをあてはめることにより、酵素触媒によるRNA合成速度を50%低下させる化合物濃度(IC50)を計算した。] [0166] ] [0167] 実施例15 複数の経路で投与される表題化合物の医薬組成物を、この実施例に記載されたとおり製造した。] [0168] ] [0169] 成分を混合し、それぞれ約100mg含むカプセルに分配した。カプセル1個は、ほぼ日用量の総量であった。] [0170] ] [0171] 成分を混合して、メタノールなどの溶媒を用いて造粒した。その後、配合物を乾燥させて適切な打錠機で錠剤(活性化合物を約20mg含む)に成形した。] [0172] ] [0173] 成分を混合して、経口投与用の懸濁液を形成させた。] [0174] ] [0175] 有効成分を注射用水の一部に溶解した。その後、撹拌しながら十分な量の塩化ナトリウムを添加して、溶液を等張にした。残りの注射用水を用いて溶液の重量を調整し、0.2ミクロン・メンブランフィルターでろ過して、滅菌条件下で包装した。] [0176] 特定の形態で、もしくは開示された機能を実施する手段に関して表現された、前述の記載もしくは以下の特許請求の範囲に開示された特徴、又は開示された結果にいたる方法もしくは工程を、適宜、別個に、又はそのような特徴の任意組合わせとして利用して、本発明を多様な形態で理解してもよい。] [0177] 前述の発明は、明瞭さ及び理解のために、例示及び実施例として幾分詳細に記載した。添付の特許請求の範囲内で変更及び改良を実施しうることは、当業者には明白であろう。それゆえ、上記記載が例示であり限定ではないことが理解されるはずである。本発明の範囲は、それゆえ、上記記載を参照して決定すべきではなく、代わりに以下の添付の特許請求の範囲を、そのような特許請求の範囲に与えられる均等物の全範囲と共に参照して決定すべきである。] [0178] 本明細書で参照される特許、発行された出願、及び科学文献は、当業者に認識されるものであり、それぞれが特別かつ個別に参考として援用されるのと同等に、それらは全体が参考として本明細書に援用される。本明細書に引用された任意の参考と、本願の具体的技術との相反は、後者に合わせて解決されよう。同様に、当該技術分野で理解される言語又は語句の定義と、本願で特別に教示された言語又は語句の定義との相反は、後者に合わせて解決されよう。]
权利要求:
請求項1 一般式IもしくはII:(式中、Vは、フェニル又はピリジニルであり、前記フェニル又はピリジニルは、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、又はシアノからなる群から選択される置換基1〜3個で場合により置換されており;Bは、であり;R1及びR2は、独立して、H及び/又はCOR4から選択され;Yは、O又はNHであり;R3は、C1〜C6アルキル又はCOR4であり;そしてR4は、C1〜6アルキル、C1〜3アルコキシ−C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜3アルキル、C1〜6アルコキシ又はヘテロアリールであり、ここでヘテロアリールは、窒素、酸素もしくは硫黄から選択されるヘテロ原子を1もしく2個含む5員環、又はピリジンもしくは窒素原子を1もしくは2個含む6員環である)で示される化合物、又は薬学的に許容しうるその塩。 請求項2 Bが、B−1である、請求項1記載の式Iで示される化合物。 請求項3 Vが、場合により置換されているフェニルであり、R1及びR2が、独立して、水素又はCOR4であり、そしてR4が、C1〜6アルキルである、請求項2記載の化合物。 請求項4 請求項1記載の式IIで示される化合物。 請求項5 Vが、場合により置換されているフェニルであり、そしてBが、B−1である、請求項3記載の式IIで示される化合物。 請求項6 Bが、B−2である、請求項1記載の化合物。 請求項7 Vが、場合により置換されているフェニルである、請求項6記載の化合物。 請求項8 Bが、B−3である、請求項1記載の化合物。 請求項9 Vが、場合により置換されているフェニルである、請求項8記載の化合物。 請求項10 4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−ブロモフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−ブロモ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−フェニル−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(4−ブロモフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2−ブロモフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2,5−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−ブロモ−6−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−{4−(R,S)−[3,5−ジ−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル}ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−シアノフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3,5−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(ピリド−4−イル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン、塩酸塩;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(ピリド−3−イル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン、塩酸塩4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−ブロモピリド−5−イル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン、塩酸塩4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2,6−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2,6−ジクロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2−フルオロ−4−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(2−フルオロ−4−ブロモフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;2’,3’−O−(3−メチルブタノイル)−4’−アジド−cis−5’−O−[4−(R,S)−(3−シアノフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−プロピオナート;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−ピバロイル−ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−ペンタノイル−ウリジン;2’,3’−O−(3−メチルブタノイル)−4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;2’,3’−O−ビス−イソブタノイル−4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;2’,3’−O−ビス−n−ブタノイル−4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(シクロプロピルカルボニル)ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(2−シクロプロピルアセチル)−ウリジン;2’,3’−O−ビス−(オキサゾール−4−カルボニル)−4’−アジド−cis−5’−o−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;2’,3’−O−ビス−(フラン−3−カルボニル)−4’−アジド−cis−5’−o−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(2−エトキシアセチル)−ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(2−メトキシ−アセチル)−ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−(エトキシカルボナート);4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−(イソプロポキシカルボナート);4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(ピロール−2−カルボキシル)ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(ピラゾール−5−カルボキシル)−ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(ピリジン−3−カルボキシル)−ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(2−エトキシアセチル)−ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]−2’,3’−O−ビス−(2−メトキシ−アセチル)−ウリジン;4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−(エトキシカルボナート);4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−(イソプロポキシカルボナート);からなる群から選択される、請求項1記載の化合物、及びその立体異性体。 請求項11 化合物が、4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−プロピオナート、4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−バレロアート、4’−アジド−cis−5’−O−[4−(S)−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル]ウリジン2’,3’−O−ビス−イソバレロアートである、請求項1記載の化合物。 請求項12 請求項1記載の化合物の治療有効量を、必要とする患者に投与することを含む、C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患を処置する方法。 請求項13 更に、少なくとも1種の免疫系調節剤及び/又はHCVの複製を阻害する少なくとも1種の抗ウイルス薬を同時に投与することを含む、請求項7記載の方法。 請求項14 免疫系調節剤が、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子又はコロニー刺激因子である、請求項8記載の方法。 請求項15 免疫系調節剤が、インターフェロン又は化学的に誘導体化されたインターフェロンである、請求項9記載の方法。 請求項16 抗ウイルス化合物が、HCVプロテアーゼ阻害剤、別のHCVポリメラーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、HCVプリマーセ阻害剤及びHCV融合阻害剤からなる群から選択される、請求項8記載の方法。 請求項17 請求項1記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、HCVの複製を阻害する方法。 請求項18 C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患の処置用の抗ウイルス薬としての、請求項1記載の式I又はIIで示される化合物の使用。 請求項19 C型肝炎ウイルス(HCV)に起因する疾患の処置用の抗ウイルス薬としての、少なくとも1種の免疫系調節剤及び/又はHCVの複製を阻害する少なくとも1種の抗ウイルス薬との併用での、請求項1記載の式I又はIIで示される化合物の使用。 請求項20 少なくとも1種の薬学的に許容しうる担体、希釈剤又は賦形剤と混和された、請求項1記載の化合物の治療有効量を含む医薬組成物。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-11-28| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121127 | 2013-05-15| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130514 |
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